シャープ旧本社、解体工事始まる 93年の歴史に幕…住民・社員から惜しむ声 跡地にはニトリが出店

産経新聞 3/27(月) 17:19配信

シャープの旧本社ビル(大阪市阿倍野区)の解体工事が27日から始まった。
シャープがこの地に本社を構えたのは、創業者の早川徳次氏が関東大震災後に東京から移転させた大正13年で、93年の歴史をもつ「第2の創業の地」が名実ともに消えることになる。
慣れ親しんだ看板が下ろされることに、近隣住民や社員からは惜しむ声が聞かれた。

解体工事は8月末までの予定。この日は、午前から資材を積んだトラックやショベルカーが次々と建物内に入り、作業員らが取り壊し作業を進めた。近隣住民らが足を止めて名残惜しそうに「SHARP」の看板の写真を撮影する姿も。
跡地には家具量販大手のニトリ(札幌市)が大型店舗を建設する予定だ。

シャープは経営危機により昨年3月に旧本社を売却し、7月に堺市へ本社を移転させた。
台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入った後、旧本社の買い戻しをニトリに打診したがかなわず、隣接する「田辺ビル」のみ買い戻した。
シャープの戴正呉(たい・せいご)社長は「田辺ビルも創業の地として重要。将来の100年に向かって慎重に考えたい」と話し、建て替えを視野に活用を検討している。

近くで両親の代から喫茶店を営む吉田佳代さん(43)は「(買い戻した)田辺ビルに社員が帰ってくるのを心待ちにしている。ニトリができて活気が戻れば」と話した。

また、短文投稿サイト「ツイッター」には社員の惜しむ声が集まった。ツイッターで情報発信を担当する社員は「やっぱり少し寂しい」と切ない心境を投稿。
「10年以上勤めた」とする別の社員も、近隣にある池で花見や避難訓練をした日々を懐かしんだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170327-00000546-san-bus_all